北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

最後のインカレ

11周半/13周 DNF

1周目、五分くらい先頭を独走した以外は特に何もなくリタイアで終わった。中盤、集団をひょいと抜け出したときの感触で、もう勝負に絡む力がない事を悟る。9周目の最後の激坂で、もう走っていても意味がないと思い、あきらめるように千切れる。10周目を流しで走りながら、フィニッシュ地点で降りることを決心する。しかしそう決心した瞬間、沿道にいた地元住民らしき人に「北大頑張れ!」と応援されてしまう。ものすごく後ろめたくなる。
これを言われてはしょうがない、完走くらいはしてやるぞというわけで踏み直す。流しているとき抜かれた人、千切れて降ってきた人をサクサク抜かす。

11周目半分でタイム差は4分半とコース上の人から情報が!割と余裕があるなぁと思って走っていた12周目、これでゴールに着けばあとはラスト流すだけ…。

そう余裕をこいていたら、コース上2/3地点で下ろされた。まだタイム差はあったはずなのに甘くないなぁと思いつつも、別に今更完走しても自分にとって何があるというわけでもないというのが率直な感想だった。インカレ終了。

自分にとって、インカレは10位以内入賞か、長時間逃げるか。そのどちらかしか興味がなかった。

でもそれを達成するには、ただ完走できるようなレベルからまだまだ厚い壁があるなぁと再認識させられたレースだった。
ただ集団にひっついて走っていると、レースの中心選手と同じレベルで走っていると勘違いしてしまうのだけど。
三年間ずっと目指していた、このレベルに達することなく競技を引退することになった。研究生活の中、出来る限りのことはやったつもりだし、そのお陰で惨めな気持ちや体験もたくさんしてきた。それがまったく無駄だったとは言わないし、この様な環境でも達成できる能力が自分には充分あったと思う。だからこそ、自分がしてきた準備は充分ではなかったと言うことができる。残念だ。
あと足りなかったものを上げるとすれば、それは同じ高みを目指せるようなレベルの選手が周りにいなかった事かな。
それが一番大きかった。ついぞそのような選手に出会う事がなかった。