北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

事故

こんにちは、合宿後はなぜか眠くて昼寝も含めれば14時間くらいは睡眠している二階堂です。

まず、合宿最終日について書きたいと思います。

合宿最終日は金欠により補給がなかったために自走する気はなかったが後輩達が補給をくれたので走ることになった。今までの最長距離が合宿で走った227kmであったため、新記録となる予定であった。
前日足を休めていたこともあり、思ったより疲労感はなかった。(もちろん足はそこそこ重かったが)心拍的にも後ろ付いている時は140ほどで前出た時も160前後だったため、体力的には余裕を持ちつつ走っていた。いつも通りの普通のライドだった。
しかし、ある交差点で一時停止を無視した車に真横から突っ込まれた。あまり記憶はないが、山本と自分は反対車線の歩道近くまで飛ばされた気がする。亜門さんやのりとさんも怪我をした。逆に言えば、怪我で済んだ。自分のアルミフレームがばっきり折れた程の衝撃であったにもかかわらず死ななかったのは、トレーニングを積んだ頑丈な若者達であったためと言っても過言ではないと思う。

このニュースはテレビでもネットでも流された。数百件のコメントが寄せられているが、どれもこれも加害者の国籍についてのことばかりだ。確かに、最近外国人観光客によるレンタカー等での事故は増えているらしいが被害者的にはそういう伝わり方ばかりなのは遺憾である。今回の事故は『海外国籍であるから』起こったわけではなく、『一時停止というルールを破ったから』である。尤も、加害者の方と直接やりとりをした限り海外国籍であるが日本語も流暢であり字が読めないという事でもなく気性が荒い方でもない。もう一度言うが、彼が『ルールを破ったため』に今回の事故が起こったことは間違いない。報道する側も今回の事故において加害者の国籍を言う必要があるだろうか。決して加害者を擁護しているわけではなく、今回の報道を受けて被害者として視聴者に伝わってほしいことが全く伝わらないことを問題視している。日本人も自動車及び自転車を利用するにあたりルールを破る者、マナーがなっていない者が多いことは言うまでもない。ましてや、『ロードバイクは危ないから仕方ない』等という輩がいるのは言語道断である。ロードバイクは自動車に近い速度が出る物であり、特に車の通りが多い場所では特に危険なのは事実だ。しかし、当然ながらルールを守り車の通りが少ない場所をできる限り走った上で起こった事を『仕方ない』と少しでも思う者がいるならそこらへんの歩道を歩いていて突然後ろから車に轢かれても文句は言えないだろう。

結局のところ、自転車も自動車も人間が楽に遠くへ移動するために生み出された物なのだから危険なのは自明である。その中で安全を確保するには互いにルールを守った上でマナーも守ることが必要だ。当たり前だと思うだろうが、ルール外への意識は意外にも軽薄であることが多い。これ以上長く話すとキリがないためここでは具体的に言わないが、ルールは最低限のものでありルール外にこそ『安全』のための重要なポイントがある。これを忘れないでほしい。

とんでもなく長い話になってしまったが最後に。
自分が今後自転車競技を続けるかは今は前向きに考えることができないのが正直なところです。
今後自分の後輩にあたる者が自転車競技を始めて、いつかこの練習日記を見た時に改めて交通事故の危険性等について考え、より安全にトレーニングを積んでくれることを祈っています。


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