北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

いきいき茨城ゆめ国体2019

こんにちは、北海道の大きさを改めて感じた二階堂です。
いきいき茨城ゆめ国体に北海道代表として選考され、スプリントとチームスプリントに参戦しました。以下は、本戦における準備、結果、課題点とシーズンの振り返りを書きました。
例に漏れず、長いです。

 

【本戦まで】
院試終わり(8月下旬)〜チャレンジザバンクあたり(9月中旬)にかけてコンディションは上がっていた。この要因として、院試期間は1日4〜5時間程の勉強と少しの実験だけをすれば良かった事から安定した練習時間や睡眠時間が確保できた事、パワーマックスでの追い込みができた事などが考えられる。今の自分を作るのは今の自分ではなく、過去の自分なのは言うまでもない。どの程度のコンディションだったのかと言うと、(以下、練習装備での値)
400mST 28.7
200mFTT 11.48
1kmTT 1.11.9
上記の通りである。実際に、この値がどうかという事は置いといてこのタイムになるまでは毎度タイムを更新するほどの勢いであった事は間違いない。しかし、1週間前になって1kmTTをしてもタイムが全然出なかった。風などを考慮してもここまで違うのかというほどに違うものであった。1週間であそこまでパフォーマンスが異なるのは経験した事が無く、未だに原因究明中である。
まず、自分のこれらのレース前におけるパフォーマンスについて分析する。
ハロン
Avgケイデンスは128〜135rpm。Maxは多分140rpm弱とかだと思う。かけたMaxギア比3.86(54-14)。現在のペダリングスキルでは以上の回転数がいいとこなんだと思う。
〜1kmTT〜
基本的にAvgケイデンスは約110rpm。ロードで0スタートで1分出力のベストを出した時(9/1)のAvgケイデンスは105rpm。やはりこれくらいのケイデンスが鍵になっているようだ。
〜ST200m・400m〜
ギア比は54-15(3.6)。最初の200mは16秒前半から中盤くらい、400mは28.7〜29.7秒。200m入る時に速度のせられるかが鍵になる。始めに大事になってくるのはうまくバイクを前に進めながらも軸を作り力を逃がさないといった感覚で行なっていた。


【国体本戦】
〜スプリント予選〜
タイム 11.345秒 20位/39人
(100m 6.501?秒)
入りの100mは練習と変わらず。後半は機材のおかげか風のおかげか少し伸び、ベストタイム。ベストタイム出す事は絶対条件であったが、10秒台を目指していた身としては正直クソと言わざるを得ない。唯一褒めるとしたら、なんと自分含め北海道チームだけバンク試走ができずみんなTT種目が振るわない中でベストがだせた事くらい。

f:id:tour-de-hokkaido:20191002165931j:image

 

〜チームスプリント予選〜
タイム 1.20.771 34位/44チーム
1ヶ月ぶりの合わせ。まずこれがいかん。自分は2走目だったので、役割としては木賊さんが作ってくれたペースよりやや上げ目の感覚でかんたに繋げる事。結果としてはそれができなかった。まずスタートは悪くなかった。ラップは29.1秒くらいだったが、余裕を持って後ろにつく事ができた。変わって自分はそのペースからしっかり上げることが出来ずダラダラかんたに引き渡すことになってしまった。自分のラップは25.454秒(Avg56.572km/h)。とりあえず遅すぎて心底申し訳なかった。

f:id:tour-de-hokkaido:20191002170034j:image

 

【課題点】
ハロン
先述した通り、大きな課題として前半の100mの遅さがある。この時点で0.4秒ほど詰めなければ表彰圏内には入れない。回転力の強化はもちろん図るが、より高いギアで助走及びかけ下ろしによる加速の強化が必須と言える。待機スペースにて他県の選手が『ハロンは300mのもがき』と言っていて、自分もこれまでそう思っていた。しかし、10秒台を出す人のハロンは助走の段階で格が違う。言葉では聞いていたが、生で見て自分の動画と比較することによって大きな違いを実感した。これは本当に大きな収穫だと思う。より大きなギアをかける事はこの助走力があって成り立つのである。後ろを1枚減らしたギア比で今の自分のケイデンスをキープする事が出来ればハロンだけで言えば表彰台圏内なので、それを目標とする。妥協は許されない。

〜チームスプリント〜
まず、入賞圏内に入るには全員が1.5秒ずつ縮める必要がある。自分が来年1走か2走かはわからないが、どちらであっても400mSTは28秒切りを来年までの目標として詰めていく。800mを考えるとギア比は今のハロンくらいで走りきる脚力が必要で、その上でSTは28秒ジャストくらいで走れなければならない。実際に現時点で800mをそのギア比で走りきって何秒出せるかは未知だが、少なくとも来年までには走れていなければ仕方がない。

 

【シーズンを通した振り返り】
これまでに何回も言っている通り、4年になっていわゆる『大学生』の生活とはおさらばした。常にやる事盛りだくさんの充実した生活で、実験ゼミ勉強資料作り大学院入試バイトの中でチャリに乗るという生活を送っている。ロードの長距離練習をする時間は物理的にないため、トラックに転向したのは我ながら良い判断だったと思っている。この環境下で今年から本格的にバンクに乗り始め、トラック競技を始めて約1年弱で全国レベルで戦っていくための身体を作れたのは自分が優れているからだとかは微塵も思っていない。長谷川さんや大森さん、函館大谷高校自転車競技部の皆さんやサイクルショップ小野さんをはじめとした自転車競技に直接関わる人のみならず、家族や友人等からの応援や手助けがあって、自分は自転車を漕いでいる。別に自分はこれで金を稼いでいるわけでもないし、大袈裟だと思う人もいるかもしれないが、本当に自分はみんなのおかげで走れているんだと強く感じている。そんなみんなからのサポートに対して、自分は感謝の意を結果のある走りで表現したい。いつか自分もサポートする側にまわるのだろうが、贅沢な事に自分はまだサポートされる側にいる。この立ち位置にいる限り、責任を持って堂々とした強い自分であり続けたい。来年は必ず入賞してみせる。


もう来年の国体は始まっている。