北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

第61回札幌市民体育大会サイクルロードレース 長澤

ご無沙汰しております。早くも6年目の長澤です。

全く近況報告をしていなかったのですが、晴れて就職が決まり修論を残すだけとなりました。

無事に修論が受理されれば、社会人です。

早いものですね。

 

さて、今年の年度初めあたりから続くコロナ禍で今年のレースが次々と中止になり、モチベーションを保つのが難しいシーズンになったのではないかと思います。

いつこの状況が収まるか分からないですが、来るレースに向けて日々鍛錬あるのみですね。

来年は卒業して社会人になるわけですが、もちろん自転車を続けていく予定です。

 

前置きが長くなりましたが、先日9/20(日)に札幌市民体育大会サイクルロードレースが行われましたので、そのレポートを報告します。

はじめに、大会を開催してくださった運営方には、感染対策を含めいつも以上に多大なご尽力いただき、心よりお礼申し上げます。

また、気を悪くされたら申し訳ないのですが、レースレポートに関して思ったこと感じたこと、できるだけ配慮しつつ赤裸々に書かせていただこうと思います。

 

<<<第61回札幌市民体育大会サイクルロードレース>>>

カテゴリー:エリート

出走者:山本(B4),神原(B3),大宮(B3),長澤(M2)

プロフィール:2.2km×15周回

天気:晴~曇,20℃程度

リザルト:2位

 

<<レース前>>

レースまでは、受付からだいぶ時間があるので、お腹が空かないように飲み物と食べ物を常に食べるようにする。

チームメイトと作戦の確認をしたり、普段の練習仲間や遠方に住んでいる友達と話したり、レースの観戦をしていたりと過ごしているうちに、自分のレースの時間に。

エリートの競技時間は45分程度のロードレースで、比較的短い。

最初から強度が上がるかもしれないので、アップは入念に。

とはいえ、暑がりという体質に恵まれているのか、固定ローラーで10分ほどアップしたら体が温まり、脚が回り始めたので、早々に切り上げ。

トイレを済ませていたら、みんな整列していたので、潔く最後尾に並ぶ。

横にはアーティファクトの奥山君、Yurifitの小橋さん、そしてイナーメの牧野君。

道内のトップクラスの選手がこぞって最後尾に並んでいるということは、心の余裕もそうかもしれないが、すぐに最前列に位置取れるからあえて並ぶ必要がないのか、あるいは前半からペースを上げる予定ではないのかと色々と勘繰っていたら、スタート30秒前。

久しぶりのレースなので、割と緊張していたように思える。

その緊張というのは、キツさや辛さに対するものではなく、落車だけはしたくないというもの。

無事に走りきるということを心に誓ってスタートする。

 

<作戦>

エースはスプリントのキレがある大宮君。

アシストは山本、神原、自分。

序盤は逃げが決まるまで、神原、自分で交互にアタックし、上記の脚のある3選手や他の選手がアタックしたら、即座に反応して交互にチェックするという流れ。

もし逃げが決まったら、山本と神原または自分が集団の蓋をし、逃げ切り確定なら最終周あたりからトレインを組んで、ゴール前で大宮を発射させ、逃げが捕まって団子状態なら、アシスト全員がトレインを組み発射させるという作戦。

逃げは捕まる前提で、次の展開に備えて脚を使いすぎないように注意する。

大まかに立てた作戦はこのような感じ。

細かな動きはレース中に臨機応変に対応しようということでレースに臨む。

 

<<レース>>

若干クリートキャッチに失敗し遅れてスタートしたが、速くないペースなので難なく2周目に入る前に先頭付近に位置取る。

周りを確認するとチームメイトも前に位置しているのも確認。

集団が変に落ち着いているので、先陣を切って、2周目のバックストレートで軽くアタック。

4人が少し抜け出す形になり、先頭交代を促すと後ろの小橋さんは前に出ない。

見た感じ、脚のある面子で協調すれば逃げられそうだが、集団が迫ってきて自分の脚だけが削られそうなので、半周ほどで大人しく吸収。

この場面で小橋さんが消極的なのは少し不気味。

そのタイミングで神原君がアタックするのかと思ったらしないので、脚のある選手がアタックするまで様子見する。

3周目の後半で神原くんと小橋さんが抜け出したので、すぐチェックできるよう先頭付近に移動したが、誰も追わない。

ここで、奥山君や牧野君が追走しないのは、小橋さんと手を組んでいるのかという疑問が出てくる。

痺れを切らしたのかホームストレートでペースを上げたのはMRCの選手。

いい感じのペースで引き、しばらくして前の逃げを吸収。

カウンターをしようとしたら、奥山君がアタック、いやペースアップか。

自分がチェックすると、後ろとかなり差が開いている。

こちら側はそれなりに踏んではいるが、他の選手は序盤で脚がそこまで削られていないはずなのに、なぜ誰も来ないのか?

自分が強いとは言わないが、奥山君はスプリントだけでなくベースも高い。

神原君の逃げもそうだが、本気を出せば逃げ切られる可能性が十分に高いのに追わないのは消極的すぎる。

このまま逃げ切っても、北大にとっては優勝か2着か、良い成績は残すことはできる。

だけど、エントリー費を払っているので、単純すぎる展開は抵抗があるし、もう少しレースっぽいことをしたい。

それこそ、プロのレースみたいにアタック合戦的なのを期待していた。

とうことで、少しブルーな気持ちでしばらく逃げることになる。

ここでも、奥山君は先頭に出ない。

小橋さんもそうだが、ここで前を引かないのは北大の脚を使わせる他に、やはり彼らと手を組んでいて有利に展開していく作戦だろうなと。

後ろで神原君、山本君が集団の蓋をしていると信じつつ、逃げている間は脚を使いすぎないように注意する。

集団との差が少しずつ縮まり、少し脚の疲労が見えてきたので、次の展開に備えて回復しつつ後ろを待つ。

10周目だっただろうか、奥山君と自分の逃げは吸収され、牧野君がホームストレートでアタック?するが後ろを見るとチームメイトが見えなかったので、自分がチェックに入る。

先頭交代を促さるが、明らかに集団で脚をためていた牧野君に分があるので、ここは無視。

そしたら、「前引け!」とものすごい剣幕で怒鳴られる。

あ、余裕がないのだなと。

とりあえず、ここでは牧野君を集団に引きずり戻させて、神原君と大宮君の脚の状態を確認しようと考えていた矢先、後ろから小橋さんとNSRの小林さんが上がってくる。

小橋さんが前を飛び出していったので、時間差で追って後ろを消耗させるようにチェックに入ったら、小橋さん、小林さん、自分の3人しかいない。

チームメイトと全くコミュニケーションができないまま、また逃げることになってしまった。

これは逃げ切ったら、スプリンターでない自分が不利だと確信する。

このまま捕まって足の状態が分からないチームメイトを信用するか、自分の逃げ切りを信用するか究極の2択だったが、そうこう考えているうちに、小林さんが千切れ、小橋さんと2人に。

しかも後ろとはかなり差が開いている。

脚質的に優勝の可能性は低いが、逃げ切って北大の成績を残すほうが優先だと判断。

刺激的な展開を望んでいたが、そのようなことをする余地はない。

差はさらに開き、小橋さんと逃げ続け、もう捕まることはなさそう。

スプリントで勝負しても勝ち目はないので、どこかで隙を見て千切る必要がある。

そう考えていたら、小橋さんがバックストレートで水を飲みだした。

追い風だったのもあり、アタックして振り切る絶好のチャンス、だったがピタリと後ろに付かれてしまう。どんだけー

その後の100mほどの急坂で、カウンターを喰らい先に行かれてしまう。

圧倒的加速とスピードで登り切ったころには姿が見えない。

思った以上に動かない脚で一生懸命ゴールまで踏み続け2位。

成績としても悪くないし、自分の脚質を十分に活かせたが、腑に落ちないレースだった。

レース後に小橋さんや奥山君と話したが、やはり同じような心境だったようだ。

何より、自分を逃がし続けるために集団をコントロールしてくれたチームメイトには感謝しかない。

 

<<<道新杯について>>>

2週間後に道新杯がありますが、札幌市民以上に厳しい展開にできたらと思います。

5月の道新杯は風が強いのが印象的ですが、10月の道新杯はどうでしょうか?

全力で挑みますので、参加される方はよろしくお願いします。