北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

サロベツに出るなどした

こんにちは、6年目の大宮です。
サロベツ100マイルロードレースのレースレポートと、レースに至るまでの練習計画をざっくり。


 * * *


まずは1ヶ月の練習の概観から。詳細は既出の記事参照。


6月1周目 50.4 km
ライド開始


6月2〜3週目 275.4 km / 603.4 km
最低限の距離耐性・ベースを取り戻すべくLSDやテンポ走をメインに据え、距離と練習頻度を確保。
消費カロリーの急増に備え、食事量、特に炭水化物はかなり増やした。
また、2週目辺りから22:00就寝-5:00起床の生活サイクルを確立。


6月4週目 279.0 km
L4強化週間。主にSST。サイコン壊れたのが痛すぎる。
食事はこれまでと同じ感じ。


6月5周目・7月1週目 413.6 km
空白の1週間。SSTとVo2maxを重点的にやりたかったが、サイコンが無かったりつい妥協してしまったりしていまいち追い込めず、満足いく練習ができなかった。
摂取カロリーは据え置きで、高強度に合わせタンパク質は意識的に増やした。


7月2週目 487.6 km
L3〜L5満遍なく刺激。ある程度ボリュームを確保しつつ、FTP〜Vo2max周辺の出力維持も安定してきた。アタックなどで無酸素で踏む場面も度々あったが、如何せんパワーの最高打点も持続時間も弱い。
糖質・脂質を減らし減量を図る。筋肉は絶対に落としたくないので、タンパク質は減らさない。


7月3週目〜レース前 42.7 km
テーパリング。疲労を抜くため練習のボリュームを一気に落とす。一方で体のキレは落とさないよう、短時間だけばちこり踏んだ。1分のベストパワーこそ更新したが、スプリント含め決定力に直結する30秒以下の出力が全然足りていない。詰めの甘さが出てしまった。
レース3日前までは、前週に続き高タンパク低カロリーを徹底。最低限の米、鶏肉、卵、豆腐、納豆、牛乳、野菜諸々。
レース2日前からカーボローディングを開始。米、米、米。米が美味い。


 * * *


以下、レースレポート。


7/14(金) レース前々日
スタートリストが公開。今年度のリザルトと照らし合わせながら、要注意選手をピックアップ。この時点では6人。特に★印の3人は厳重警戒。
  217 吉田さん
  222 落合さん
 ★225 伊吹さん
 ★228 松橋さん
 ★229 高橋(洸)さん
  230 藤田さん


7/15(土) レース前日

5:00起床。朝食。米1号、卵2個、豆腐1丁。移動中に1号分のおにぎり、バナナ2本、グミ(300kcal強)2袋、串団子(約150kcal)9本、コーンフレーク半袋。
昼頃会場到着。雨風の中TTやってるのを横目に車でヌクヌク。おにぎり3個、バナナ2本、あとなんか(忘れた)。
TTで鈴木君優勝。めでたい!1年生で2勝はなかなかできるものではない。すごい(語彙力)。
雨で試走はできず。車で1周だけ。撓みや轍、亀裂で路面のコンディションはかなり悪そう。
夕方買い出ししてホテルへ。おにぎり2個、ほっけ、ひじきの煮物、バナナ2本、グミ1袋、串団子3本、コーンフレーク半袋、牛乳。
22:00就寝。


7/16(日) レース当日
5:00起床。起きてから出走までにおにぎり1個、バナナ2本、グミ1袋、串団子6本、コーンフレーク半袋。アップはせず。


天気:雨 気温:15℃ 風速:約15 km/h


路面がウェットなのでチューブの気圧はいつもより低めの6.5 bar。
気温も低いのでいつもより1枚多く北大ジャージの中に着込む。そしてアームウォーマーまで。
要注意選手のゼッケンNo. と名前をテープに書いてステムにペタリ。前述の6人の他、当日に以下の2人をチェック。
・伊藤から強いと教えてもらった227番 狛さん
・前日のTTで圧巻の走りを見せたJクラス108番 寺町君


8:40スタート。


# 1周目 #

スタート直後はハイペース。集団前方は割とJクラスが多かった印象。伊吹さんが徹底して松橋さんの後ろにビタ付き。すぐ近くに高橋さんもいた。集団から前に出る人は何人かいたが、大きな動きには至らない。
なるべく集団前方で走り、落車に気を払った。特にヘアピン前は脚を使ってでもポジションを上げる意識でいた(実際は踏まなくても前に上がれた)。


# 2周目 #
2周目に入るタイミングで、プロトンより少し前方にいたJクラスの小パックに松橋さんがブリッジ。逃したくないので付いて行ったが、ここで脚を使うのはミスだった。


まず、残り4周回あって逃げ切れる可能性はかなり低い。スルーして良かった。
追うにしても他の人に追わせて無賃乗車すれば良かった。


もう1点。
このブリッジは結局すぐにプロトンに回収されるのだが、このブリッジにミリも遅れないで付いて来てたのは私の他に217番吉田さんと225番伊吹さん。前述の要注意メンバーの2人である。
他の選手も私と同様に、スタートリストからある程度マークする選手をピックアップしているはず。私以外の松橋さんを含めた3人は、いずれも既に名が通った選手か、今年S3で優勝してS2に上がってきている選手である。つまり、この3人は、予め互いにマークし合うだけの情報を持っている可能性が高く、ここでパックを形成したとて、情報量の点でなんら不利益を被らない。
一方、私はここ2年レースに出ておらず、リザルトに一切名前が載っていない。サロベツの前回大会も4年前。本来ノーマークで動けたはずなのに、みすみす要注意メンバーのパックに名乗りを上げてしまい、ステルス参加のアドバンテージを失ってしまった。


その後プロトンに捕まり、集団内で一旦休憩。ペースも緩み休戦状態。時折落合さんがアタックないしペースアップを図るが、どうも自らが勝つ目的で動いてるわけではなさそう。おそらくSOUTHPACKの本命はもう1人のメンバー笹谷さんと見える。落合さんへのマークは解除。
そのまま距離を消化。


# 3周目 #
おおよそ展開はなく淡々と。
2分坂で松橋さんがペースアップ。このまま抜け出されると雲行きが怪しくなるので、登りでポジション上げつつ動向を探る。特に抜け出すまでには至らない。
そのまま何事もなく(というかあまり覚えていない)アップダウン区間をこなす。


# 4周目 #
何km地点からかはわからないが、あるときからお尻に明確な周期性を持った振動が伝わってくる。初めはポヨンポヨンとしたソフトな感触だったが、その感触は次第に硬さを増し、明らかに下からの衝撃でサドルが上下していることに気付いた。パンクしていたのである。サイコンを見るに67.9 km地点。S2にニュートラルバイクは付いておらず、ホイールを交換できるS/F地点まで10 km以上ある。


終 わ っ た 。。。


後ろを確認し、手信号で後続を流してストップ(ただの偶然かもしれないが、このとき伊吹さんがピッタリ後ろに付いていた)。


終わってみればS2の上位は当初からマークしていた選手ばかり。もったいないことをした。


後日チューブとタイヤを確認すると、何か尖ったものを踏んだ跡があった。普通に前見て走っていれば避けれたはず。今回のパンクを含め、この1ヶ月でパンクした回数は実に3回。どうやらレースで結果を出す以前のレベルだったよう。
自前のパンク癖と詰めの甘さを体現した、ある意味自分らしいラストとなった。


67.89 km  1:52:01  Ave. 36.4 km/h  DNF


 * * *


あとがき


今回は土日共に雨風が吹き荒れ非常に寒かった。当然路面もウェット。しかし、これだけのバッドコンディションの中、誰1人落車せず、行き帰りも事故なく帰って来れたのは、当たり前ながら何よりも素晴らしい。更には1年生がTTで優勝・昇格まで決めた。ぐっじょぶ!


コロナ禍明け、4年ぶりの大会開催に踏み切り、運営して下さったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。サロベツ100マイルロードレースは道内でも唯一無二の魅力を誇るレースです。今後の益々の発展を祈念しております。
最後に1番好きなレースを走れて最高でした!


この1ヶ月練習相手になってくれた後輩の皆さん、これまで自転車のいろはを教えて頂いた先輩方、あとまぁついでにかつての同期の何人か、顧問の藤井先生、ロードを通じて知り合えた皆さん、今まで本当にありがとうございました。また一緒に走れる機会を楽しみにしています。


日頃から懇意にサポートして頂いたOB・OG、スポンサーの皆様。現役部員の手の及ばないところまでカバーして頂いているお陰で我々は活動を続けることができています。厚く感謝申し上げます。

 

 


最後に


サイクル小野サッポロの故小野社長には、長きに渡って様々な形でご支援・サポートして頂き、大変お世話になりました。また、北海道の自転車競技・文化普及に多大な貢献をなされてきたことと思います。
この場をお借りし、心よりお悔やみ申し上げます。