北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

ニセコクラシック2019 長澤

お疲れ様です。長澤です。

去年から、重要視していたニセコクラシックに部員とともに参戦しました。前の練習日記にも書きましたが、直前の診察次第で判断しようと思っていました。ですが、診察がなくなり、結局、安全第一で出場することにしました。

やはり全国からトップアマが集まり、自分にとっては、このレースは特別で魅力的なレースでした。このためにも、練習をしてきたと言っても過言ではありません。なので、易々と辞退していたら自分の心にぽっかり穴が空いていたかもしれません。

ということで、少しでもいいレースが出来るよう、レースの1ヶ月くらい前から本格的に練習を始めました。ローラーが中心で、実走を始めたのが2週間前。正直、レースに出るのは無謀そのもので、周りからも心配されました。ご迷惑をおかけしましたm(._.)m。フィジカルは怪我する前の状態には戻っていませんが、予想の斜め上をいく状態でレースに挑めたので、自分としては満足のいく結果となりました。

 

前置きが長くなりましたが、先にレースのログと結果を報告します。

↓はパレード直後からゴールまでのログです。

Stravaでアクティビティをしました: https://strava.app.link/5UQecUnjcY

リアルスタート後からのログは、

3h45m02s 134km NP/AP 262w/217w AHR/MaxHR 156bpm/183bpm

となっています。リザルトは年代別で14位。総合で27位。道内で4位でした。トップから、9分23秒遅れでのゴール。以下、レースレポートです。

レース当日、起きてからはいつもと同じくらいの朝食を食べ、ギリギリまでゆっくりした。駐車場で、他の車に挟み撃ちにされ、出発できないというトラブルがあったが、運良く受付にはギリギリで間に合った。トイレをして荷物を預け、しれっと年代別の空いたスペースに入り、スタートを待つ。友達が近くにいたので、話していると号砲が鳴った。パレードは、何だか周りの雰囲気が落ち着かず、かなり密集していた。接近されると怖いので、スペースを空けていると、どんどん割り込まれ後ろに下がっていった。途中、歩道を爆走してポジションを上げる選手がいて、急に車道に出てきたときは恐ろしかった。にしても、パレードが長かったな。6㎞程走ったところで、リアルスタート。

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ほとんどの選手が合流し、長蛇の列に。 photo by Cyclowired

ペースが一気に上がり、さらにポジションを落としたが、ペースが落ちたところで、ポジションを上げた。前を走っていた外人が急に脚を止め、突っ込みそうになった。メカトラだったのかな?ヒヤリハットその1。登りは基本的に5倍くらいで進み、そこまでキツイとは感じない。そして、一番懸念していた速度の出る下りへ。周りに選手があまりいないが、間隔を空けてゆっくり下った。ここでも、結構な人に抜かれた。下りきってからの登り返しでは、前に集団がいなくて焦りだす。とりあえず、6倍くらいで踏み続けるが、ペースが合わず、グルペットを作れない。一人で淡々と踏んでいると、もってぃとkmbrくん、シマ川くんを捕らえた。彼らを連れて(付いてきて)、何とか集団復帰することができたが、すでに脚パン。腰にも痛みが。集団内は幸いペースが緩んでいたので、パノラマの登り口まで休ませてもらった、まだ集団は7~80人といったところか。この後は30分ほどの登りが控えていたので、補給を多めに摂った。左腕が不自由なので、結構苦労した。ポジションは相変わらず後ろ。

パノラマライン入口~頂上:37m57s 285w 171bpm

序盤から、すでにペースが速い。5倍ちょっとでずっと踏まされる。ここら辺から、腰がかなり痛みだし、ダンシングとシッティングを頻繁に繰り返し、ごまかして登った。中切れを起こしそうな選手がちらほらいたので、予めポジションを上げ、先頭が見える位置に移動。強い向かい風で、ペースが緩んでいたとはいえど、ダンシング+端に位置取っていたので、風がかなり当たった。無駄足なのは分かっているが、腰の擁護と落車のリスク回避のためと思って、ひたすら我慢した。平坦基調になる手前で、限界寸前だったのに、追い打ちをかけるように先頭では強風を利用してアタックが容赦なく繰り返された。集団は一列棒状になったり、まとまったり。気づけば3~40人くらいまでに絞られていた。

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パノラマライン。先頭集団は3~40人ほど。 photo by Cyclowired

集中力が切れそうになっていたところ、斜め前を走っていたtaroくんがチェーン落ちし、また突っ込みそうになった。ヒヤリハットその2。位置を下げながら、登っていたので集団最後尾に。千切れて後ろの集団と合流しようと一瞬思ったが、これだけ先頭集団が大きいと、追走しても追いつかないだろうと思い、オールアウト覚悟で付いて行った。幸いペースは落ち、集団にぶら下がって何とかKOM通過。周りを見ると、もってぃとkmbrくんが残っているではないか。頼もしい。

下りに入り休めるかと思ったが、ペースが速く、踏んでかつエアロポジションでないと置いてかれそうな具合。腰が爆発していたのと腕が曲がらないので、エアロポジションを取れず、踏んで前の人に付いて行った。集団内の密度が低かったので、安心して下れた。だけど、道路のセンターラインに窪みがあったり、端にひびがあったりと路面状況が良くなかったので、落車しない&巻き込まれないためにも選手と間隔を空けて、そのような所を避けて走った。下りきってからの補給所でボトルを取ろうとしたが、左側でしか渡しておらず、腕の関係上、ボトルを1本も取れなかった。十分に速度落としたんだけどな。すると、集団と割と距離が空いてしまい、何人かとローテして追いついた。ここでも無駄足。新見までに何としても休んで備えたかったが、集団はそうさせてくれない。ちょっとした登りや追い風基調の平坦で、かなり踏まされた。ここら辺で、誰かが落車した音が聞こえた。かなり速度が出ていたし対向車もいたので、落車の状況を想像すると背筋が凍った(後で聞くとtaroくんも落車したようだ。幸い体は軽傷で済んだみたいで良かった)。海に出る手前で、いきなりセンターラインにコーンが表れ、前を走っていた末期が突っ込んだ。落車したなと思ったが、彼は何とか持ちこらえてた。ファインプレーと同時にヒヤリハットその3。折り返してからは強い向かい風。ペースダウンしたおかげで、じわじわと削られた脚と腰が順調に回復していく感じだった。新見に向け、補給を取った。気付いたら、ぽく大勢が集団の後ろに塊り、新見からどうするか話した。もってぃは余裕がなさそう。kmbrくんは分からん。自分は回復しているとはいえ、パノラマのダメージが甚大だったので、とりあえず4.5倍で淡々と登ると伝えた。そして、新見の登りに入った。

新見の入口~分岐(頂上):24m45s 289w 175bpm

登り口から集団がかっ飛んでいき、そこにkmbrくんが付いて行って見送った。自分は淡々ともってぃと登った。割と踏めているなと思ったら300wを超えてた。もってぃが、あと何分で頂上に着くか聞いてきたので適当に15分と言ったら、心が折れたみたいで千切れてしまった。この状況で待つのはクレバーではないので、申し訳なさ全開で独走した。垂れてきた選手を抜かしているとkmbrくんが降ってきた。鼓舞したが、すでに灰になっていた。とりあえず、いけるところまでいってみようということで、5倍くらいで淡々と。途中で女子の選手に応援されたが、多分ちゃらんけのnsoさんかな。登りきったところに、補給所があったので、ペースを落として何とか1本ゲット。勾配が緩くなってからも踏み続けたが、腰がまた痛み出した。前に140kmのグルペットと思わしき姿が見えたので、頑張って追いついたが、ここら辺から急に体が鉛みたいに重くなった。脚もスカスカして力が入らない感じ。補給を取るなど色々処置をしたかったが、そんな余裕なし。満身創痍に近い状態で新見を登り切った。下りも中々な速度で、腕がアレで補給をとるタイミングがない。そのまま下っていくと、落車したtkokさんやsskさんらがいた。気の毒に思いながら、黄金温泉の登りへ。

黄金温泉への登り口~頂上:9m46s 271w 173bpm

何ともないペースのはずなのに、やたらと辛く感じた。登り始めで、kbsさんにものすごい速度で抜かれた。やっぱり強いな。遅れた理由を知ったときは驚いたが、レースでは何が起きるか分かりませんな。グルペットは崩壊気味で、自分は付き切れた。半分過ぎた辺りから、悪寒と手足のしびれが。少しやばいなと思いつつ、頂上まで我慢して、緩い下りで2RUNや水を多めに摂った。あと10km程か、順位を争うなら時すでに遅しだが、倒れては終わりなので、申し訳ないが再び自然と結成されたグルペットで付き位置状態で延命治療を。だが、大きな通りに出る手前の坂で体が限界で千切れてしまった。そこからは、抜け殻状態だったが、無い脚なりに踏み続けてゴールまで。最後のヒラフ坂はフラフラになりながら。

 

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ゴール手前150m。満身創痍。 photo by Takuya Matsuhashi

ゴール後は出し切って、体を支えられず倒れた。役員さん、ご迷惑をおかけしました。OS-1やジェルなどをいただき、徐々に回復。助かりました。ゴールしたぽく大勢と末期らと合流し、末期が年代別で入賞したことを知った。強いなぁ、さすが。最後、あのメンツで走れれば、Pでも十分に通用するんでない?

落ち着いてからは、学連でいつもお世話になっている東洋さんと東海さんにお会いして、記念に集合写真を撮った。

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集合写真 photo by 末期

次に一緒にレースするのは白馬かな?もっと仕上げてきますので、よろしくお願いします。

とりあえず、怪我無くゴールできて本当に良かった。位置取りなどによる無駄足は使いに使ったけど、それなりに上位でゴールできたのは意外で、少し驚いている。もしかしたら、サロベツも頑張れば選抜入りいけるかも。もってぃとkmbrくん、よろしく頼むよ。まだ、自転車のポジションに慣れておらず、フィジカルも全然上がりきっていないので、これからが楽しみです。最終目標は、インカレとツールなので、それに向けて過去最高に仕上げられたらなと。まず、骨折した腕のリハビリをしなければ。

運転してくれた末期ありがとね。