北海道大学自転車競技部の練習日記

北海道大学体育会公認の自転車競技部の練習日記です。部員がそれぞれ記事を投稿していきます。

7/20(日) サロベツ100マイルロードレース(エリート:20km×8周回) レポート

出走前:昨日上げたサドルが少しだけ高い感じがしたのでほんの少しだけ下げる。ローラーは開幕アタックに備えて15分前まで30分ほどだったがいろいろとドタバタしてあまり温まらず。60kmTTのためジェルは4本、ドリンク2本。

レースプラン・目標:ニセコクラシックで諦め癖がついたかもなのでそれを払しょくできるような出し切る走り。きついときに諦めない。順位というよりはこれが重要。例年だとスタートがゆっくりなので開幕単独走に持ち込み3周目ホットスポットを取りに行き、その後はタイム差で考える。または一人逃げではなく複数人になったらメンバー次第で逃げ切
ホットスポット諦めて逃げ切り狙う。序盤は足をためるんじゃなく積極的に動き後手に回らない。

1周目:明らかに例年とは違う感じで有力選手たちが逃げる気満々で殺気立ち、結果みんながアグレッシブでアタック合戦。ここまで集団がアクティブだと逃げは決まらないだろうなと思いながらも「逃げる」宣言をしていたし逃げたかった+北大以外の逃げができて中盤で集団引くのが嫌だったので、自分は前方に位置取り有力選手のアタックには全部反応して積極的に動く。ちょうど片桐も木村君と後ろで足をためてるのをわかってたので良い役割分担ができていた。強い選手たちはアタックした後決まらないと、しばらく足をためていた。自分もそれは少ししたかったが片桐も後ろにいるしなん
となくしにくかったが、メンバー不足と思ったアタックのときは少しだけ休んだ。dokyu選手(とくに五十嵐選手)には常に警戒。今回は個人戦のつもりで参戦していたのであまり気にしなかったが、感じたのは後ろでエースが足をためるなら集団前方でアタック反応要員が必要で、その反応要員が1人だときつい。1人でアタックに反応し続けてうまく逃げに乗れたとしても消耗して逃げの中で一番最初に千切れる可能性が高いので意味がない。反応要員を2人にして1人が前方で1人が一旦休むという風にしないときつい。本来判断がよければ無駄足使わずに行けるのだろうけどそれはまだできない。ということでエリートに3人は欲しい。1周目はAv39.0km/h。前の方にいなければ足は貯めれそうな感じ。

2周目
:1周目のアタック合戦で逃げ狙いの有力選手が一旦休みに後ろに行ったため2周目スタート時点で、前の方にはあまり積極的に動いていなかった選手が前に出ている感じ。2周目の最初の下りで「ここしか単独逃げのチャンスはない」と思い横から何食わぬ顔でちょっと上がり、5m位離れてから高速巡航に切り替えて、予想通り少し離れる。とりあえず強度をぎりぎりまであげて心拍185〜187bpmの強度でたまに後ろで追走集団で来てないか確認しながら踏み続ける。平地区間ではあまりタイム差を広げられず、登りでがっつり上げること考えなら、タイム差は8→10→10→12→8→13的な感じで、ようやく登りに入り13→25になり、これで容認されたとおもったら、バイクの人が悲しそうな顔で「アタックかかちゃった・・
・、8秒」といわれがっくり。10km弱ににげたがここまで。かなりギリギリラインで走ったため、集団に吸収された後にちぎられないように準備し始める。何とか食らいつき集団吸収、しかしそのカウンターでBB選手がアタック。さすがに反応できない、しかしこの逃げに乗りたかったし本来これに乗ることが自分の役割・目標だった。その後、ちょっと休んで大坪選手、水戸部選手、中川選手が追走にいったので自分も乗っかるが、前引けず。これも吸収されて次は菅原選手、五十嵐選手などの6、7人の追走ができて集団がこれを追わず容認。ここに乗れなかったのが自分にとっては大きな失敗だった+まだ勝負勘が未熟かな?と思った。逃げで力つかった後も結構すぐ回復できたので、今思えば調子はかなり良
かった。

3〜4周目:あまり記憶はないがかなり足をにげでつかったものの、片桐も後ろいるし前方でアタック対応。のぼりは変に集団のペースに合わせてペースが落とし突然上がったりするのが嫌だったので、下りの慣性で前に行きそのまま自分のペースで登った。このUpdownの走り方は修善寺での経験が生きたと思う。補給は1周毎にジェル1本+α

5周目:誰も引かなくなる。逃げが完全にきまってグルペットに近い。あまりにタイム差がつくと片桐も追いつけなくなるのが怖かった+だらだら走りに今日レースにきたのではない、出し切りたい+サバイバルになると自分は残れないことがわかってたので、ちょっとでもアシストになればと積極的にひく。しかし平坦区間が終わり登
りになると、きついというよりは自分が全然すすめなくちぎれる。下りでまた追いつきなおすも次のUPdown区間でちぎれる。頑張ってどうしようもなくなってちぎれるというよりはなぜか千切れてしまうという感じ。これがこの後長く苦しまれるハンガーノックの兆候とは思ってなかった。

6周目:痛恨のゼリー取り損ね。輪駄の佐藤選手と走る、しかし力が入らなく、一人で走りたい。ずっと足がしびれ(ペダルとクリートの相性が悪くずれてる)、手もしびれ。自転車に乗ること自体が苦しすぎて何度も諦めようと思ったがニセコクラシックみたいには二度とならないと思いながらひたすらに完走への執念で走り続ける。自分を奮い立たせるため叫びながらこぐ、はたから見たら変人。6周目残り5km
で人生初のハンガーノックになったことに気づき、佐藤選手に「ハンガーノック」と叫び、ちぎれる。6周目のたった20kmで先頭と15分差がついた。今思えばよく走った。

7周目:平家からゼリー受け取る。この周も超絶きつくゴールと反対側で自分が倒れたら誰か助けてくれるのか?と考えてた。のぼりは全力でダンシング11km/h。しかし7周目の残り3km位で再び佐藤選手と合流。7周目終了で「湾岸のために念のためDNFにした」と言い訳してやめようかと思ったが、丁度残り3kmあたりからゼリーが効き始め周回することを決める。

8周目:ありったけのゼリーを受け取り3つ食べる。ボトルの水も冷えていて感動。ずっと体が熱くボトルの水を足にかけたら楽になり、こ
れを今頃気づいたかと思った。DNFラインがいまいちわかってなかったので回収するなら早くしろ!とおもいながら走る。しかし中盤から体が回復してきて快調にとばせるようになりペースが戻る。最後はゴールになだれ込み走り切った喜びというよりは、エンガルと同じでもう走らなくてよいという安心感でホロり、サングラスの中の湿度が上がる。

レース後:ペダルとクリートの相性で足がずっと変に曲がりしびれてしまい歩けない。プロテインしっかり飲みダウンも少しだけ。エンガルのときは何もしなかったのでレース後の過ごし方は改善された。

総括:今回は自分の目指す出し切る走りではあった、諦めなかったことに満足。しかし問題なのは実力的なきつさではな
く、ハンガーノックのキツサと戦っていたこと。レース中には補給は1周につきジェル1個+αだったが足りなかった。普段練習中は固形物をとるがそれをしていないのも悪い。また今回の序盤の高強度に体が思ってる以上に栄養を使ってしまっていて、補給に対する考えが甘かった。これも実力。また8周目でドリンクで足を冷やすといいことに気づいたので、補給がしっかりあるレースでは積極的に水を使おうと思った。 ジェルは今回4本積んでいたが、自分の補給とり損ねもあるので常にもっと多めに持っとかないといけない+常に予備を3本くらい持っとかないといけないと思った。。逃げたときにやはり本来の自分の走りはこれだと思った、データを見ても逃げたときは常に心拍185〜187bpmで一定強度で踏み続
けることができてた、なかなか良いTT巡航。これからのレースは逃げも選択肢に入れたい。

どんなにきつくても自転車を降りて諦めたりしなかった今回はほんとに自分にとって成長の兆しである、自分はレースにからめなくなるとすぐに投げてしまうのでこのレースはでてよかった+湾岸に向けてよい心持で臨める。
順位は完走者中最下位だが、数字には出ない自分にとって価値のある160kmだった。ほんとによく走った、思い上がりだが、だれよりも自分と向き合った賞がもらえるくらい踏ん張った。

サロベツ100マイルロードレース(エリート:20km×8=160km)
完走率 25/58  25位  4:48:40 Av 162↑bpm , MAX
194bpm 逃げ時185〜187bpm(10km)